その他の注意点(二重国籍)
二重国籍
アメリカは出生地主義を採用しているため、アメリカで生まれた日本人はアメリカと日本の両方の国籍を持つことになります。
2つ以上の国籍を持つ人に対して日本の国籍法は、22歳になるまでに国籍を選択することを求めています。ただしこれは強制的な義務ではなく、努力義務です。一方アメリカの国籍法では、国籍を選択する必要はありません。逆に余程の理由がなければ、国籍を放棄することを認めていません。
日本の法律に従い日本の国籍を選択しても、アメリカの国籍を放棄したことにはなりません。アメリカ国籍放棄の手続きを取らなければ二重国籍のままです。
アメリカ国籍を放棄する場合は、米国大使館・総領事館で申請を行います。ただし日本に住み、アメリカの国籍が必要なくなったから、というだけの理由では、国籍の放棄は認められていません。
二重国籍の人がアメリカに入国する場合は、アメリカ人として入国審査を受けます。日本人として日本のパスポートで入国することはできません。一方日本を出国するときは、日本人として出国します。つまり、二重国籍の人は日本とアメリカの両方のパスポートを所持する必要があります。
アメリカ国籍があれば、ビザなしで合法的にアメリカで働くことができます。ただし家族は通常の非移民ビザではなく、移民ビザを申請する必要があり、アメリカ人と結婚した日本人と同じ手続きが必要となります。この移民ビザは取得まで数ヵ月を要することがあります。